城野紡医師の論文が『Journal of neurogastroenterology and motility』に掲載

城野医師の論文「The Prevalence and Characteristics of Symptomatic Uncomplicated Diverticular Disease Among Asian Patients With Unexplained Abdominal Symptoms」が、Journal of neurogastroenterology and motility誌に掲載されました。

The Prevalence and Characteristics of Symptomatic Uncomplicated Diverticular Disease Among Asian Patients With Unexplained Abdominal Symptoms.
Tsumugi Jono, Yuki Kasai, Takaomi Kessoku, Tomoki Ogata, Kosuke Tanaka, Tsutomu Yoshihara, Noboru Misawa, Shingo Kato, Takuma Higurashi, Kunihiro Hosono, Masato Yoneda, Kosuke Seita, Takayuki Kato, Eiji Sakai, Takeo Kurihashi, Machiko Nakatogawa, Shunsuke Oyamada, Seiji Futagami, Kok-Ann Gwee, Atsushi Nakajima
Journal of neurogastroenterology and motility, PMID: 38012092 doi: 10.5056/jnm22162, Online ahead of print 2023 Nov 28.

LINKhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38012092/

[城野医師のコメント]

 Symptomatic uncomplicated diverticular disease (SUDD)という疾患概念は、近年主にヨーロッパで提唱、研究されておりますが、アジアではそれほど注目されていませんでした。臨床診療の中で急性憩室炎の所見がないのにも関わらず結腸憩室部位の腹痛を訴える患者さんを目にする機会があると思いますが、その中にSUDDの患者さんがいる可能性があります。今回、我々はヨーロッパでのSUDDの定義に則り、①24時間以上持続する腹部症状、②憩室部位に一致した腹部の疼痛、③急性憩室炎の徴候・症状および臨床的・顕微鏡的証拠がない、④IBSの診断基準を満たさない、という4項目を全て満たすものをSUDDと定義し、腹部難治外来での有病率とQOLを調査し、アジアで初めてのSUDD疫学論文を発表しました。まだその病態は不明で、確立された治療法はありませんが、少しでもSUDDが認知されるきっかけになることを願います。
 ご指導頂きました中島淳教授、国際医療福祉大学成田病院の結束貴臣先生を初めとして、肝胆膵消化器病学の皆様に心より御礼申し上げます。

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