このたび膵癌に対するDual Energy CT (DECT)の有用性を検討した論文がTomographyにアクセプトいただきました。
Diagnostic Value of Contrast-Enhanced Dual-Energy Computed Tomography in the Pancreatic Parenchymal and Delayed Phases for Pancreatic Cancer
リンク≫ www.mdpi.com
[栗田医師よりコメント]
DECTにより従来のCT比較して膵実質相で腫瘍を明瞭に描出することが可能でした。
また近年注目されている遅延相における膵癌の遅延濃染像もDECTでより明瞭化しました。
さらに本検討では遅延濃染は1~2cm以下の小膵癌で明瞭化することも新規にわかり、膵癌の早期診断にも有用な可能性が示唆されます。
なお、進行癌は壊死性変化や乏血性腫瘍としての性格が強くなるためか遅延濃染は不明瞭でした。
引き続きDECTを膵癌の早期診断に生かしてまいりたいと存じます。
ご協力・ご指導いただきました、放射線科宇都宮先生、放射線部泉様、また共著者の先生方にはこの場を借りて御礼申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。