令和5年度横浜市立大学理事長・学長表彰 教育部門 「優秀賞」に当教室から2つ選ばれました。
‣国際臨床肝疾患センター(代表:准教授 米田正人医師、メンバー:野上麻子医師、小林貴医師、岩城慶大医師、和田直大医師)「脂肪性肝疾患の臨床および研究」
‣がんゲノム診断科 加藤真吾准教授「がんゲノム医療拠点病院指定への貢献」
本当におめでとうございます!!
[米田正人医師コメント]
この度、横浜市立大学附属病院の国際臨床肝疾患センターは、令和5年度の理事長・学長表彰において、教育部門の最高賞である「優秀賞」を受賞しました。当センターが継続して取り組んできた「脂肪性肝疾患の臨床および研究」が横浜市立大学に高く評価されたものであり、関係者各位に心より感謝申し上げます。
当センターではMetabolic Dysfunction-Associated Steatotic Liver Disease(MASLD)(以前はNAFLDとして知られていました)を中心に臨床・研究を行っており、これまでの関連英文発表は200報以上に上ります。近年ではJAMA、Lancet Gastroenterology and Hepatologyなどの超一流学術誌にも報告が掲載されています。また、10年以上にわたって日本消化器病学会、日本肝臓学会、日本臨床検査学会のガイドライン作成、教科書(イヤーノート、病気が見える)に携わり、横浜市立大学のブランディングにも大きく寄与してきました。
国際臨床肝疾患センターはMASLD(旧NAFLD)に関する国際臨床治験を全員体制で取り組み、これまでに27試験実施し、当該分野では日本でトップとなっています。今回の受賞は、最先端の研究や治験に取り組む、当グループの努力と姿勢が実を結んだ受賞であり、心より喜ばしい成果となりました.研究活動に留まらず、臨床や教育、精神的な面でも支えていただいた横浜市立大学肝胆膵消化器病学教室や横浜国際肝胆膵消化器病学機構の皆様に、この場を借りて心より感謝申し上げます。これからも、当センターの活動にご支援いただけますよう、お願い申し上げます。
[加藤真吾医師のコメント]
このたび、令和5年度の理事長・学長表彰において、「優秀賞」を受賞させていただきました。誠にありがとうございます。私が賞をいただいた理由は、「がんゲノム医療拠点病院指定への貢献」です。この「がんゲノム医療拠点病院の指定」は、2019年に一度落選しています。今回、2度目の挑戦で指定していただきました。2019年の時と比べ、今回の挑戦は本当に多くの先生方に協力、そしてお声掛けいただき、嬉しかったです。特にセンター病院との連携が高く評価されており、大学全体で挑戦した拠点審査でした。
2016年に、私が『米国のがんゲノム検査というものを導入したい』と言い出し、『そんなことを言い出した人がいないので審査する部署がありません』と倫理担当の事務の方を困らせてから7年です。そこから一つ一つ、多くの事務の方々と体制を構築してきました。既存の枠組みに無いものをゼロから構築することは、大きなエネルギーを要します。施設認定のような戦いは、医師だけで対応できるものではありません。組織として体制を評価されたことは本当にうれしく思います。
この文章を読んでくださっている若い世代の皆さんへ。この大学は小さな大学です。出来ることには限界があります。しかし、特定の分野で強みを出すことは可能です。私が、がんゲノム医療を始めたのは35歳の時です。この大学は30代の意見も聞いてくれます。是非、若い人はやりたいことをやってください。また、エキスパートパネルでご協力いただいている先生方、いつも誠にありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。