一般社団法人横浜国際肝胆膵消化器病学機構Yokohama International Hepato-Biliary-Pancreatic-Gastroenterological Association

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小田貴之医師の第57回日本膵臓学会大会での研究発表が『日経メディカル』に掲載されました

当科の小田貴之医師が、第57回日本膵臓学会大会において、Dual-Energy CT(DECT)を用いた膵癌早期診断に関する研究成果を発表し、その内容が「日経メディカル」に掲載されました。
本研究は、当院で取り組んでいる「横浜市すい臓がん早期診断プロジェクト」の一環として、特に小型膵癌の早期診断におけるDECTの有用性を検討したものです。

【小田貴之医師のコメント】
 今回、第57回日本膵臓学会大会において、早期膵癌診断の観点からDual-Energy CT(DECT)の有用性について発表し、その内容を日経メディカルに取り上げていただきました。
 膵癌は依然として予後不良な疾患であり、その予後改善のためには、より早い段階で発見し、治療につなげることが極めて重要です。当院では横浜市と連携し、「横浜市すい臓がん早期診断プロジェクト」に取り組んでおり、膵癌のリスクを有する方や膵癌が疑われる方に対して、早期診断を目指した精密検査を行っています。
 その取り組みの一つがDual-Energy CTです。DECTでは、撮像したX線データから撮像後に任意のエネルギー(keV)の仮想単色X線画像を再構築することができます。特に低KeV画像では造影剤によるコントラストが強調されるため、従来のCTでは指摘が難しかった小型膵癌を、より明瞭に描出できる可能性があります。また当院では、膵癌が疑われる患者さんに対して、通常のダイナミックCTに加えて造影剤注入300秒後の「遅延相」も撮像しています。膵癌は線維成分を豊富に含むため、時間の経過とともに徐々に造影され、早期相では分かりにくかった病変が遅延相で明瞭になることがあります。今回の検討では、こうしたDECTによる低KeV画像と遅延相を組み合わせることで、特に小型膵癌の診断能を高められる可能性が示されました。
 今回、私たちの研究と「横浜市すい臓がん早期診断プロジェクト」の取り組みを、このような形で広く紹介していただけたことを大変うれしく思います。今後も診療と研究の両面から膵癌の早期発見・早期診断に取り組み、一人でも多くの患者さんの予後改善につなげられるよう努めてまいります。
 最後になりましたが、本研究をともに進めてくださった共同研究者の栗田裕介先生、ならびに放射線診断科の宇都宮大輔教授をはじめ、本研究およびプロジェクトにご協力いただいている皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

症例提示:50KeV画像(DECT撮影)は70KeV画像(従来CT相当)に比較して腫瘍を明瞭に描出

第57回日本膵臓学会でDual-energy CTの有用性について発表する小田医師

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