臨床と研究
基礎研究グループ
はじめに
がんゲノムグループは、『がんゲノム診断科』という独立した診療科として、横浜市立大学附属病院で診療を行っています。がんゲノム診断科は、肝胆膵消化器病学から派生した診療科です。進行がんの患者様に『がん遺伝子パネル検査』という検査を提供しています。
研究に関しては、がんの動物モデルを用いた創薬開発を目指しています。
がん患者モデルの開発
がんの動物モデルというと昔からあるテーマで、新しい感じがしないと思います。しかし、私が開発しているモデルは、より実用的で、かつ、腫瘍免疫の解析が可能であるという点が特徴です。局所免疫に興味を持っていますので、同所移植に拘っています。



関連論文は以下の通りです。
Organoid-based ex vivo reconstitution of Kras-driven pancreatic ductal carcinogenesis.
Matsuura T, Maru Y, Izumiya M, Hoshi D, Kato S, Ochiai M, Hori M, Yamamoto S, Tatsuno K, Imai T, Aburatani H, Nakajima A, Hippo Y. (5/13) Carcinogenesis 2020 41(4) 490-501.
⇒膵癌モデルのプロトタイプ。ゲノム編集は使わず、siRNAを用いた。
Precision modeling of gall bladder cancer patients in mice based on orthotopic implantation of organoid-derived tumor buds.
Kato S, Fushimi K, Yabuki Y, Maru Y, Hasegawa S, Matsuura T, Kurotaki D, Suzuki A, Kobayashi N, Yoneda M, Higurashi T, Enaka M, Tamura T, Hippo Y, Nakajima A. (1/15) Oncogenesis 2021 10(4).
⇒胆嚢癌モデルの論文。ゲノム編集技術を用いた。2021年に同誌から引用された論文のtop10に入った。
Identification of TPI1 As a potential therapeutic target in pancreatic cancer with dependency of TP53 mutation using multi-omics analysis
Toyoda T, Miura N, Kato S, Masuda T, Ohashi R, Matsushita A, Matsuda F, Ohtsuki S, Katakura A, Honda K. Cancer Sci. 2024 Sep 11. doi: 10.1111/cas.16302. Online ahead of print.
⇒膵癌モデルとマルチオミクス解析を用いた創薬ターゲットの創出の論文。創薬論文の一報目。
新規がん検査法の開発
理学部の先生との共同研究で、がんの新しい検査法を開発しています。『がん薬物療法感受性予測因子としての高感度相同組換え修復異常検査の開発』というテーマで、横浜市立大学の戦略的研究推進事業に採択していただいています。
このテーマは、産学連携で本気で新しい検査法を世に出そうと日々頑張っています。他学部の先生と研究するのは楽しいです。
その他
その他、基本的にがんに関係することで、色々と関わっています。面白そうなものには積極的に首を突っ込んでいます。
研究について
大学院の指導も含めて、私は基本的に来るもの拒まず、去るもの追わずです。他科の先生であっても、学生さんであっても、研究してみたいという方は、どうぞどうぞ、というスタンスです。
私が行う研究は基礎研究です。医師の方が大学院時代に行う研究としてはとてもハードルが高いと思います。一方で、せっかく高い学費を払うのだから、臨床以外の世界を見てみるのも経験として悪くはないのではと思います。もし興味があれば、お気軽にお問い合わせください。