米田医師が参加するMASLDの研究がClinical Gastroenterology and Hepatology誌で発表されました
Effect of antidiabetic drug classes on the risk of liver-related events in individuals with T2D and MASLD
Shi Y, Kim SU, Cheuk-Fung Yip T, Tsochatzis E, Petta S, Nakajima A, Hagström H, Bugianesi E, Chan WK, Boursier J, George Goh BB, Sanyal AJ, Romero-Gomez M, Calleja JL, de Lédinghen V, Newsome PN, Fan JG, Lai M, Castéra L, Fournier C, Lee HW, Lai-Hung Wong G, Pennisi G, Yoneda M, Shang Y, Armandi A, de Saint-Loup M, Canivet CM, Kim-Jun Teh K, Asgharpour A, Gallego-Durán R, Llop E, Lara-Romero C, Sau-Wai Chan M, Mahgoub S, Lin H, Liu WY, Targher G, Byrne CD, Wai-Sun Wong V, Zheng MH; VCTE-Prognosis Study Group.
米田医師のコメント
本研究は、2型糖尿病(T2D)と代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)を併存する患者において、糖尿病治療薬(ピオグリタゾン、GLP-1受容体作動薬、SGLT-2阻害薬)の使用実態を明らかにし、これらの薬剤が肝関連イベント(LRE)や肝硬度の進行に及ぼす影響を検討したものです。解析の結果、SGLT-2阻害薬はアジア地域においてより多く処方されており、傾向スコアマッチングおよび競合リスク解析により、SGLT-2阻害薬の使用はLREの発症リスクおよび肝硬度進行のリスクを有意に低下させることが示されました。
本研究の成果は、SGLT-2阻害薬がT2DおよびMASLDを併発する患者において肝疾患の予後改善に寄与する可能性を示唆するものであり、今後の治療戦略において極めて重要な選択肢となることが期待されます。 このたび、本研究を世界的な専門誌である Clinical Gastroenterology and Hepatology にて報告させていただく機会を得られましたことを大変光栄に思っております。本研究の遂行にあたり多大なるご協力を賜りました関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。